アルコール消毒の使いすぎで感染リスクが上がる

『アルコール消毒』は天然のバリア、常在菌を死滅させている

手指の表面には常に菌が生息しています。この常在菌によって作られた「皮脂膜」が、手荒れや悪玉菌が増殖することを抑制するバリア機能の役割をしています。

しかし、過剰な殺菌をしてしまうと、病原性のウイルスを無効化するだけでなく、そこを守る皮膚の常在細菌まで殺していまい、常在菌の機能が低下し、手荒れや感染の原因になってしまうこともあるのです。

花王、「手指が本来そなえている、感染症に対するバリア機能」を発見

https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2020/20201214-001/

幼児期に環境の微生物と触れ合うことが重要

生まれてから概ね3歳から幼稚園児くらいまでに、自分自身に定着できる常在細菌の種類が決定します。

アルコールで死ぬ菌死なない菌

大事な常在菌を殺すと免疫力も落としてしまう

人の身体は弱アルカリ性ですが、皮膚にいる常在菌が皮脂を食べて、乳酸などの有機酸を排泄しているために皮膚は弱酸性となります。

そしてこの皮膚の常在菌を過剰に除菌してしまうことによって、皮膚は弱アルカリ性となってしまい、悪玉菌が発生しやすくなってしまうのです。

すなわちこの皮膚の常在菌は私たちの皮膚の大切なバリアとなっているため、むやみやたらに洗い流したり、過度な除菌をしてはいけないのです。

例えばほとんどの場合、食中毒は学校給食や飲食店や病院など食材を扱ったり調理をする場所で発生しています。

そしてその食中毒の発生は、「衛生管理」を徹底するがゆえに起こっていることとよく言います。

つまり、話にならないほどの不衛生な環境だったりなどでなければ、「除菌を徹底していること」が食中毒を引き起こす原因だと考えられているのです。

これは化学物質で除菌をし続ければ、その環境を生き抜くための能力を持った菌が大量繁殖することは生命体として当然のことだからです。

<菌を殺すことよりも大切なのは戦える身体にすること>
 
そう理解して考えると食中毒を防ぐ為の塩素消毒だって、更なる強い菌を作り出すだけではないでしょうか。

しかし同じ食材を食べても食中毒になる人とならない人がいるのは何故でしょうか?

ならない人が病原菌を殺す能力を特別に持っている訳では決してありません。食中毒にならない人は病原菌やウイルスと戦えることができる、豊富な腸内細菌たちを持っているのです。
  
人間の身体の免疫状態は、自然界の細菌や寄生虫など汚いものなどに触れながら成熟していくため、清潔すぎる環境では心身ともに「ひ弱」になっていって、免疫力もどんどんと落ちてしまうのです。

除菌のしすぎは免疫を高めていくのに必要な菌までもを殺してしまい、常在菌が存在しにくくなってしまうため皮脂やブドウ球菌もいなくなってしまい、結果的に悪い菌が増殖してしまうことに繋がってしまうので、菌を殺すことよりも大切なのは菌と戦える身体にすることと言えるのです。